今回は、断易での失物(失せ物)占の見方を解説していきたいと思います
・用神の選定
まず用神を選定します。父母・妻財が用神となることが多いと思います。
官鬼と兄弟は、物体として用神になるものは思いつく限りではありませんでした。
| 用神 | 無くし物 |
|---|---|
| 父母 | 印鑑・書類 本・衣類・雨具 |
| 官鬼 | – |
| 兄弟 | – |
| 妻財 | 雑貨・金銭 食料品・日用品 |
| 子孫 | 医薬品 |
用神の選定をした後に見るべきなのは、そもそも失物が見つかるかどうか(無くしていないか)です。
無くしものが見つかるかは以下の2つから判断します。
・世爻との関係
用神の強さより世爻との関係の方が大切です。
用神が世爻にある場合は基本的に無くしておらず、手元にある可能性が高いです。実占上、世爻に用神がある場合は全て見つかりました。また、用神が世爻を生じる or 剋する時も同様に吉です。
逆に世爻が用神を剋する場合は既に紛失している可能性が高く、見つけるのは難しいです。世爻から用神を生じる関係の場合は用神の状態によります。
・用神の強弱
用神の強弱は基本的に物の見つけやすさだと思います。用神が旺相して強い場合は見つけやすく、休因で弱い場合は簡単に見つからないでしょう。
用神が強いものは言わば光っている物体のようなもので、見つけやすいということです。
難しいのは用神が空亡だった場合の判断です。用神が空亡でも無くしているとは限りません。用神の空亡は見つかる時期(=応期)を示していることもあるからです。
用神が強くて空亡の場合は世爻との関係を見る、弱い空亡は見つからないという判断で良いと思います。
・その他
・用神が日辰から見て墓であったり動爻の墓に入る時は、箱などの中にある場合が多い
・用神が動く場合、元々置いてあった場所から移動している
・用神が伏しているが強い場合は、その飛神に関係する場所にある
・用神が応爻にあったり応爻の下に伏す時は、他の人が持っているか、人に貸している場合が多い
・用神が弱い時に官鬼が動くのであれば盗まれた可能性がある
この時、動いた官鬼が世爻を剋する場合はほぼ盗まれたとみて良い
・用神が日辰と沖の関係、つまり暗動する時に官鬼が動かないのであれば、自分でない誰かがものを動かした可能性が高い
・実例(占例)
実際に失物を探し当てた例です ↓


